ブロックチェーンの誕生と共に仮想通貨も登場しました。しかし、利用方法は、仮想通貨だけに留まりません。
様々な可能性を秘めたブロックチェーンの技術を応用して、Defi、NFT、メタバース、game fi、DAO、など新しい世界が作り出されています。
このブロックチェーンの可能性に興味のある方であれば、ネット検索などで「dapps(ダップス)」という言葉を目にしたことがあると思います。
このdappsという言葉が、一体ブロックチェーンと何の関係があるのかが気になることでしょう。そこで今回は、「dapps(ダップス)」とはどういった特徴を持っているのかに関して、投資に興味のある初心者の方向けにご紹介していきます。
dappsとは何か?
日本語で「分散型アプリケーション」と訳します。一言で説明すると、ブロックチェーンの技術を採用している全てのアプリケーション全てを指す言葉です。
私達が、普段使用しているスマホやパソコンに入っているアプリケーションには、全てにおいて特定の企業が管理しているソフトになります。しかし、dappsのアプリケーションはブロックチェーンが土台となって作られています。そのため従来のアプリとは、違い特定の会社によって管理しません。
では、dappsとして認められる要素を簡単に紹介します。
主に下記4点の内容を満たしている必要があります。
①特定の管理する企業が不在
②参加者全員にアクセスできる権利がある
③ブロックチェーン上でデータが管理される
④トークンによる報酬制度を自動で行う
ブロックチェーンとは何か?
ブロックチェーンとは、不正行為からデジタルデータを安全に守るための情報管理の技術のことです。暗号化技術、分散型台帳システム、自立分散型などの複数の技術を結集して作られました。
特定の情報を管理する企業は存在せず、コミュニティに属する大勢の人間による共同管理で情報を監視し合います。情報は、全員のパソコンに対して同様のものが存在します。
この管理体制に対して、仮に一部のパソコンにのみサイバー攻撃を仕掛けたとしても成功しません。その他のパソコンに残っているデータは攻撃を受けていない状態のものが残っているため、異変に気付かれることになります。
不正行為を成功させるためには一部ではなく、全てのパソコンに対して行う必要があります。しかし、現実的に大量のパソコンに対して一度に攻撃を仕掛けるのは不可能です。
その仕組みのために不正行為は、必ず防ぐことができると考えられるため高い信頼を勝ち取ることになります。
dappsのメリット
サイバー攻撃に対してのセキュリティが強力
不正行為に対しては、ブロックチェーン技術の強みである暗号化技術 や分散型台帳などのセキュリティ対策が行われています。そのため不 正行為に対しては非常に強い仕組みとなるため高い信頼性を獲得でき ます。
システムの停止するリスクが低い
中央管理者の管理方法は、管理するサーバーが一カ所に集約されているため、システムに問題が発生した場合には停止してしまいます。しかし、ブロックチェーンを採用している場合には、一カ所ではなく、多数の人達のパソコンで分散管理します。そのため、一部のパソコンに問題が起こっても、他のパソコンは起動しているためシステムは動き続けることになります。
透明性の高い情報
ブロックチェーン上に記録されているデータは、誰でも閲覧することが可能です。そのため、情報に対して非常に高い透明性を実現します。
dappsのデメリット
利用者が急増すると処理速度が低下する
データを処理できる速度が、参加者の数や技量、アクセスしてきた時の混雑量に左右されるため、処理速度を安定させることが難しいです。
設定が完了したものを変更できない
一度ブロックチェーン上に記録したデータは、変更することが不可能です。そのため、記録した後に入力ミスを発見したとしてもデータは、変更が効かずにそのままの状態で管理されることになります。記録する前の入念なチェックが必要とされます。
トラブルが発生しても自己責任
中央管理者が不在のため、利用している際に発生したトラブルに対し て全て自己解決しなければいけません。
dappsの活用例
Defi(分散型金融)
私達は銀行などの金融機関を通して支払いや入金を受けるなどのサー ビスを利用しています。これは中央管理者が存在する方法です。
しかし、ブロックチェーンを利用した分散型の場合は、銀行などの金融機関を通さずに利用者同士が直接的に金銭のやり取りを行うことが可能です。
銀行の利用が必要ないため下記の制限が無くなります。
①金融機関の営業時間
②支払い手数料
③口座開設の審査
④金融機関を訪れる
分散型を利用すれば、好きな時間に好きな場所から支払いを完了させ ることが可能です。
ブロックチェーンゲーム
特定のゲーム配信会社が存在せず、不特定多数の人間による分散型の方法で管理されています。ゲーム内に存在するデータに対しての不正 行為は行うことができないため、公正な秩序を保つことができます。
データ自体にも価値が存在しており、データを販売することによって 「稼げるゲーム」を実現しました。全てのデータがブロックチェーン上で管理されているからこそ、実現できた新しいゲームとなります。
まとめ
dappsの定義自体は、まだはっきりと定まっているわけではありません。しかし、特徴として大きいのは「ブロックチェーンを利用しているアプリケーションであること」です。
ブロックチェーンの特徴である「中央管理者が不在」「分散型で管理している」「暗号化技術」「トークン報酬がある」などの要素を満たしているのであれば現状はdappsと呼べそうです。
今後もブロックチェーンを利用したアプリケーション自体が、増加していけばdapps自体の定義もはっきりと定まってくることでしょう。